ツクヨミ

ヨランダと泥棒のツクヨミのレビュー・感想・評価

ヨランダと泥棒(1945年製作の映画)
2.0
煌びやかでちょっとファンタジー。
修道院を出て実家の財産を相続したヨランダは自分が世間知らずなことで途方に暮れていた。そんなある日詐欺師と泥棒がやってきて…
ヴィンセント・ミネリ監督作品。今作はヴィンセント・ミネリ監督の初期作品でフレッド・アステアを主演に添えた作品で内容はちょっと奇抜なミュージカルコメディとなっていた。正直言って脚本は無茶苦茶であっという間に話が進むびっくり仕様でついて行くのがやっとの話。
しかし今作はヴィンセント・ミネリ作品として後の"巴里のアメリカ人"など大作ミュージカルを彷彿とさせる要素が満載で、ミュージカルとしてなかなか良いものを見たという印象。特に中盤に挟まる幻想ミュージカルはヴィンセント・ミネリ真骨頂が炸裂しており、アステアがタバコに火をつけたと思ったら瞬く間に謎世界に徐々に入っていく演出が素晴らしい。そしてやはりヴィンセント・ミネリ監督の特徴として色鮮やかな色彩やミュージカルシーンでエキストラをたくさん使いダンスさせるスタンスがあることを再認識できた。
しかしミュージカル映画としてはミュージカルシーンが少なくクスッと笑えるコメディが多めで満足度は低めだった。
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