wadashin

苦役列車のwadashinのレビュー・感想・評価

苦役列車(2012年製作の映画)
3.5
胸が苦しくなった。

カンタは善良な人間ではない。ひねくれているし、悪態を平気でつく。自己のプライドも過大だ。だが、カンタのことを自分とは異なる人物である、として突き放すことができる人間がどれだけいるだろうか。少なくとも、私は、カンタに自分の一部をみて、苦しさを感じた。人間の素の部分、綺麗ではない部分、それは時に否定しなければならないものであるが、この映画を通してそれを自分の中に垣間見た。

なお、同監督の前作「マイ・バック・ページ」より軽さがあり、観やすい。
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