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雨の中に消えてのtunicのレビュー・感想・評価

雨の中に消えて(1963年製作の映画)
4.5
ここ最近続けてみた日活作品三本とも下元勉が作家。なるほど雰囲気は高見順に似てるかも~でも本作は松本清張イメージ?田舎&貧乏コンプこじらせ愛人に金をばらまきブスな女房を小説のなかで殺す。でもなんだかんだ言っても苦楽を共にした女房を一番愛しているし女房もそれを心得ていて、そんな風に小説の中で殺されたときは罪滅ぼしに自分を抱く、と愛人候補の編集者にわざわざ告げるのはこれマウントとったってやつでしょうか?秋田から上京して共同生活はじめる三人娘が受ける都会の洗礼、どれも性にまつわるものばかりで、生活と天秤にかけながらも各々が最善の選択をしていく。十朱幸代のエピソードが一番胸にしみた。自分ひとりの心の中で大事にしていたものを壊す権利は誰にもない。
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