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続・少林寺三十六房の福福吉吉のレビュー・感想・評価

続・少林寺三十六房(1980年製作の映画)
3.5
中国は清の時代、チェンチェ(リュー・チャーフィー)は真面目に働かず、詐欺まがいの品物を売って日銭を稼いでいた。しかし、チェンチェの兄シシュンの働く染物工房で経営者が満州人を雇って、他の者の賃金を不当に下げてしまう。チェンチェは少林寺の僧に化けて、経営者に交渉するが見破られて痛めつけられる。強さが必要と感じたチェンチェは少林寺に入り込むが...。

前作「少林寺三十六房」とは内容に繋がりはありません。

前作の主人公を演じたリュー・チャーフィーが違う役で主人公を演じているので、前作を観ていると性格にかなり違いがあるので、なかなか面白いです。
ストーリー全体としてコミカルな展開が多く、この点で好みが分かれると思います。

主人公のチェンチェは人を騙してお金を得る卑怯者であり、普段から周囲に信頼されていません。そんな人物にも関わらず、染物工房の労働者たちに担がれて、少林寺の僧に化けて経営者を騙そうと企みます。ここの展開がどうにも引っかかって仕方が無かった。染物工房の労働者も性格悪い気がしました。その結果、チェンチェは経営者たちに痛めつけられて、強さを求めて少林寺に行くことになるのですが、チェンチェじゃなく労働者が少林寺行けよと感じました。

そこからチェンチェが少林寺に行くのですが、これも他の修行僧に紛れて入り込もうとしたり、修行の手を抜こうとしたりとコミカルな展開になっていて楽しかったです。また、チェンチェは僧のサンダの言いつけを行いながら、他の修行僧の稽古を見て、クンフーを学ぼうとする姿勢は観ていて心地良かったです。

終盤、チェンチェが町に戻ってきてからの盛り上がりは非常に楽しくて、これまでの修行の動きを生かしたチェンチェのアクションはとても特徴的で面白かった。

コミカルな展開の中でも、アクションとしてしっかり見せるところが上手く出来ていて面白い作品だと思います。

鑑賞日:2023年1月17日
鑑賞方法:BS/CS ザ・シネマ
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