試写会にて鑑賞。
映像はもう、完成されすぎて途中からCGであることを意識していなかった。
というのも、リアルを求め過ぎるとただの「本物」になってしまうが、本作は調度良いデフォルメでファンタジー感をちゃんと出していた。
それでもフルCG映画として成立させるという技術力の高さで、確固たる世界観が形成されていた。
途中から普通にFF15の世界に居たと思う。
ストーリーは、前半ちょっと「大丈夫かな...」とドキドキしながら見ていたが、中盤から後半にかけていい意味で裏切られた。
本編が楽しみでPVもよく見ていた「から」、FFをよく知っている「から」当たり前だと思っていたことが覆されるケースがあり、正直驚いた。
そして怒涛のラストバトルは最近見た作品でも屈指の迫力とスケールだったんじゃないだろうか。
久しぶりに文字通り「息を呑んだ」と思う。
FFファンならニヤリとするシーンも散りばめられていて、ファンなら一層楽しめるだろう。
気になったといえば、主演二人の声はやはり...違和感があった。
それと口の動きが、英語なのかな?日本語とタイミングがどうしても合わない箇所があり、そこも少し気になってしまった。海外映画の吹き替えを見ているようで...
そういう意味では、英語版でも見てみたい。
最初にも書いたけど、世界観の完成度は本当にすごかった。
世界も、人も、空気感も、115分の間でめっちゃ好きになっていた。
あの人物にまた会いたいな、あの場所に行ってみたいな、あの後どうなったんだろう...それがこの後、ゲーム本編で体験できるかもしれない。
そのワクワク感たっぷりの余韻は、単体で終わる映画では味わえない興奮だ。
そういう意味では、ゲーム本編の前日譚としての役割を全力でこなせていた稀な作品だと思う。
今はラストバトルの迫力を感じたくてもう一度見たいし、多分、ゲーム本編を終える頃にはドラマパートを見たくなりそうな、そんな映画だった。