浅野公喜

シャイなラブレターの浅野公喜のレビュー・感想・評価

シャイなラブレター(1985年製作の映画)
3.6
80年代における若手映画スター達(=ブラット・パック)の一人だった、C・トーマス・ハウエル主演のいかにも80sなラブコメ。「フルハウス」のロリ・ロックリン、トラボルタの嫁ケリー・プレストン、ティーンアイドル的存在だったコリー・ハイムらも出演。

差出人を書かなかったラブレターがあらぬ人達に渡ったことで巻き起こる騒動を描いたストーリーで、勘違いで主人公達の親同士が浮気しそうになったりとややこしい状態になっていく様が滑稽。なんとかロリ演じる女友達の計らいでケリー演じる憧れの女性と付き合えるも上手く行かず、普段ウマが合う友達の良さに気付いて・・という流れからしてベタもいいとこですが、一周回ってこの流れも魅力的に感じますし、最後船に乗って去る友人を追いかけて港から大声でプロポーズする所は胸キュン(笑)。チャチャ入れるナードな友人達や、噛ませ犬的ジョックも良い味出してます。

C・トーマスは2.5枚目的なキャラを熱演。劇中ではケリーの方が魅力的のように描かれていますが、個人的にはロリの方が魅力的に感じました。ジョックが乗り終盤主人公が奪う車はアルファロメオ・スパイダーヴェローチェですが、北米でもアルファロメオは一応売られていたんですねえ。

BGMは同時期「マイアミ・バイス」も手掛けていたヤン・ハマーで、煌びやか且つ緊迫感の有る曲を提供。劇中ではキム・ワイルドやニック・カーショウ、元イーグルスのティモシー・B・シュミットらの曲が流れますが、三曲も採用されているのがヴァン・ヘイレンの「1984」ツアーの前座もやっていたLAメタル系グループのオートグラフでちょっと驚きました。

C・トーマス・ハウエルは90年代から現在までB級映画の出演がメイン、ロリ・ロックリンは娘の裏口入学で逮捕、ケリー・プレストンにコリー・ハイムは死去と時の流れは残酷です。
浅野公喜

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