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陽は昇るのchaooonのレビュー・感想・評価

陽は昇る(1939年製作の映画)
3.4
『天井桟敷の人々』の マルセル・カルネ監督×ジャック・プレヴェール脚本のタッグ🎬
殺人を犯した男の回想劇を描く詩的リアリズム。

詩的リアリズムは1930年代のフランスの映画運動および映画スタイルとのことだが、初めて聞いた✍️
大型セットにおけるスタジオ撮影を基本とした再現的リアリズム映画で、第二次世界大戦前夜の不安定な世相と鬱屈した心情を反映した、繊細で叙情的な描写、厭世的だがロマンティックな物語、だそうな✍️
観たことある作品だと、『天井桟敷の人々』やルノワールの『ゲームの規則』か🤔

6階建てのアパート最上階の部屋から銃声と共に階段を転げ落ちて命を落とした男性。第一発見者は盲目の男性。銃を持った男がひとり部屋に立てこもる…🔫
螺旋階段の映し方といい、冒頭の始まり方といい、掴みは最高な映画の始まり💥
謎に包まれた犯人、事件の真相はどんなものか…ワクワクして映画を見始めるけど、この冒頭がピークだったかも…🙄

警察の包囲網からの立てこもりと、アパートの外で傍観する人々👥👥
現在の状況と犯人の男が犯行に至った経緯となる回想シーンを織り交ぜて展開するけど、原因が恋愛関係の絡れだから、なんだか肩透かし😇
その恋愛絡みの回想シーンがまた退屈で…🥱
『天井桟敷の人々』の恋愛模様は見応えあって好印象だったんだが…。

主演のフランソワ役のジャン・ギャバンはいかにも何か抱えてそうな訳ありの顔してる癖に、貧しくも誠実でごく普通の男だったというのもなんか肩透かしなんだよね😇

冒頭シーンに繋がる部屋の中で起きた殺人の瞬間や、犯人の男の顛末の映像的見せ方はカッコよくて、最後にひと盛り上がりはあった✨

今作は1947年にヘンリー・フォンダとヴィンセント・プライスで『朝はまだ来ない』でリメイクもされてるようだけど、そっちの方が観てるひと少ないな🤔
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