しんたにゆき

増える賞金、死体の山/さすらいの賞金稼ぎのしんたにゆきのネタバレレビュー・内容・結末

4.5

このレビューはネタバレを含みます

思いつく限りのバイオレンスを尽くした砂埃でぐしゃぐしゃのマカロニウエスタン。素手でもけっこう強いの。
薄汚いおじちゃんやおにいちゃんがどつきあうのをただただ眺める映画。

主人公はイスラム教徒でコーランを携帯している。名前もコーラン。経典の中身の一例としては「賞金稼ぎは単独で行うこと」など。
なので、もちろんのこと全く宗教色のある映画ではない。殺しまくっている。

傘をショットガンに改造した新兵器・ガンブレラが登場。真っ白の傘の先から銃弾が飛び出す様式のこの武器は、70年代には既にあったのだなぁ。監督こそ違えど、主演はどちらもジャンニ・ガルコだった「サルタナがやってくる」に登場したミシンガンとの関係が気になる。

どの役も印象深く、個性的なキャラクターがごちゃごちゃになっているのも楽しいところ。みんな一様に、砂埃に汚れ、汗が汚い肌の上で輝いている。殴り合っているか、撃ちまくっている。

モリコーネよりかは仕事してないけれど、とても大好きなNICK FIDENCOが音楽。
オープニングからカッコいい 胸が高鳴るドキドキを味わうことができる。

ガンマンのハットは淵が反り返っていないタイプ。