1970年代トロイカ女優の一人と言われたチョン・ユニ主演の名作。十歳ほどの女の子が捨てられ、山の中を彷徨っていたが、炭焼きのヒョンボ（イ・デグン）に拾われた。女の子は，スニ（チョン・ユニ）と名づけられ，ヒョンボの母にも可愛がられた。数年後ヒョンボと結婚し，つましいながらも自然に囲まれた幸せな生活を送る。

ある日ヒョンボは市場のシルム大会に誘われた。ヒョンボは優勝し、得た金でスニに翡翠の指輪を買う。しかし、そのとき山林主事のキム・イルドン（チェ・ボン）はスニの美しさに魅せられ、狙いを定めた。炭を焼いて売るヒョンボに因縁を付けて逮捕し、刑務所に送ってしまった。

一度はヒョンボの友人チルソン（ユン・ヤンハ）の助けでキム主事の攻撃を免がれたが、綺麗な服を買って山を離れようと言ったチルソンに途中までは着いていったものの、結局は炭焼き小屋に戻ってきて、ヒョンボを待って生活する。再度キム主事がスニの身体を要求すると・・・

チョン・ユニの表情や自然の中での快活な動きが素晴らしいです。また、カッコーを含む鳥のさえずり、水の流れる音、炭焼きの火が弾ける音、切り倒された木が倒れる音もいいですし、青い空、真っ暗闇、山の深い緑など自然の色や光も映画を大いに彩っています。イ・デグンの田舎者で力持ちといった役どころは他の映画ともつながるところがあり、この時代の作品には無くてはならない存在という気がしました。邦訳がないバージョンで観ましたが、これは台詞の必要性がそんなには高くない作品だと思います。

VHS

人間の本質。
悪魔を見た参考シーン。