ベビーパウダー山崎

カラー・ミー・ブラッド・レッドのベビーパウダー山崎のレビュー・感想・評価

3.5
金ではなく芸術家として正当な評価を得るために人を殺し、その血で絵を完成させる表現者の鑑。顔を撃ち抜かれても己の血みどろで最期まで表現を残そうとするその姿勢、尊敬に値する。なに一つ責任を取らない、恐ろしくいい加減な言動で生き死にが描かれていく素晴らしさ。誰も文化(芸術)のことなんてわかっていない、それっぽい顔した輩にしたり顔で表現を語られると頭がおかしくなる。大金を生む絵画を燃やして追悼するラストがしんみりと、キチガイにしっかりと礼を尽くしていてとても良い映画だと思う。『BLISS ブリス』を見て、そういえば似たのをルイスも撮っていたよなあと久々に見返した。