キトゥン

ヨコハマメリーのキトゥンのレビュー・感想・評価

ヨコハマメリー(2005年製作の映画)
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昔観たけど最近妙にハマってずーっと繰り返し観てる。
本まで買ってしまった。
これは本当に、良い作品です。
五大路子さんの
「メリーさん、よく生きたね」
という言葉がすごくいい。
本当に、よく生きたね。

横浜の人なら1度は耳にしたことがある「赤い靴のメリーさん」
の存在を、当時関わった人たちの証言を元に丁寧に紐解いていく。
最初は、メリーさんってすげえなぐらいの感想だったけど、
何度も観るにつれて、
世間から浮いて煙たがられていたメリーさんに手を差し伸べ続けた人たちの気持ちがすごく染みる。
それは単なる「優しさ」では語りきれず、きっとみんなメリーさんのどこかに自分を見たんだと思う。
憐れとは思うんだけど、可哀想とはあんまり思わない。
不謹慎かもしれないけど、今の日本よりも面白そうって思ってしまった。
戦後なんて言葉が忘れられてから生まれたイチ観客の感想。