このレビューはネタバレを含みます
戦後、駐日アメリカ軍の将校専門の娼婦として横浜の街角に立った「ハマのメリーさん」。
彼女は、何年も何十年も、腰が曲がっても白いドレスに白粉を塗った姿で街角に立ち続け、1995年になって姿を消した。
メリーさんについて様々な憶測が飛び交うなか、交友のある関係者の証言をもとに、本作はメリーさんという人物を浮かび上がらせてゆく。
メリーさん本人は何も語らないことから、彼女の人生や生き方について、作品を見終わったあとも断定しづらいところがある。
しかし彼女が、戦後という時代の中で、その時代そのものと闘った人物であることは伝わってきた。
人生の奥深さを垣間見ることができる、国産ドキュメンタリー。