ヒラリー

ヨコハマメリーのヒラリーのレビュー・感想・評価

ヨコハマメリー(2005年製作の映画)
3.3
貴族の様な白い服に白い顔
戦後50年、横浜に立ち続けた伝説の娼婦 メリーさん
いなくなった彼女の名前を知る人は少ない。
過去、現在を接点を持つ人頼り訊ねる。
こういう昔からいるよく分からない有名な人、昔は多かった気がする。
街が変わって、人が変わって、年を取って。
普通の人は化け物だのなんだのという。
彼女が使ったものは嫌だ。彼女が通ってる店は嫌だ。
得体の知れない物に対しての嫌悪感口にするのに差別がなくなればいいなんて言ってる輩はクソ食らえだな。
居場所も減って、老いて、横浜を去るメリーさんは何を思ったのか。
ずっとあそこに立ち続けたのはプライドか生き甲斐か…
パイプ椅子の上に身体を縮こませて眠る姿はなんとも痛々しく寂しくも感じた。
養老院で紫のセーターを着て、依然と同じような高い声で話すメリーさんはメリーさんのままだった。
年老いてからもいる横浜は以前の横浜では無かったと思うし、身体の事を思うと帰る家があって良かった。
愛した将校との別れの地
でも彼女としては身体が続くのなら横浜に骨を埋めるつもりだったのかもしれないな。
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