姐

ブロードウェイのバークレー夫妻の姐のレビュー・感想・評価

4.0
ベティ・コムデン&アドルフ・グリーンコンビらしい、安定感のあるドタバタコメディだなぁ、が第一印象。
フレッド・アステア&ジンジャー・ロジャースのコンビミュージカル映画初めてにして唯一(?)のテクニカラー。

ジンジャー・ロジャースの貫禄が年相応のものに見えてしまって、アステア&ロジャース全盛期の若さと良い意味でのふてぶてしさが共存していた頃のロジャースが好きな身としてはちょっと残念。
そして今まで見たオスカー・レヴァント出演作の中でおそらく彼のソロ演奏シーンがいちばん長かった。ちょっと疲れた。

アステアとロジャースのペアタップやダンスが素敵な「Bouncin' the Blues」や「They Can't Take That Away From Me」、顔芸や細かな仕草が相変わらず見事な「My One and Only Highland Fling」、映像技術で遊んでいるような挑戦的な演出のアステアソロ「Shoes with Wings On」などなど、楽しいナンバーはいくつもあるんだけど、なんとなくどれもそんなに引っかからず。絶対的で、これこれー!と思わせられるようなナンバーがなくて、RKO時代には見劣りしてしまうように感じた。
そういえば、ラストの「Manhattan Downbeat」はダンサー大勢登場&装置動きまくりのとてもMGMらしいナンバーだったな〜。背景の小道具として噴水を使いがち、と勝手に思っている。
姐