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ある女の存在証明のnのレビュー・感想・評価

ある女の存在証明(1982年製作の映画)
3.7
マーヴィがパーティー会場に入る前に登った階段を捉えたショットで、壁の直線が別世界への入口の境界線のように見えた。
貴族のマーヴィ、小市民のイーダ。二人の女性といても、心はどこか違う場所にあるようだった。探しても見つからない理想の女性を求めて彼はまた違う女性を探すのだろうか。
螺旋階段が登場するがそこで、マーヴィはニコロと会うことで苦悩との対面する。イーダは身元のわからない者から送られてきた花を目の前にし理性的。二人を分けるならば、感情的なマーヴィと理性的なイーダの人物の違いを感じた。アントニオーニ自身、螺旋階段自体は付帯的でしかなく、それ自体は連絡路としての意味しか持たないと言っていたのが印象的だった。
アントニオーニの作るSF映画、是非とも観てみたかった。
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