青二歳

性の曼荼羅の青二歳のネタバレレビュー・内容・結末

性の曼荼羅(2001年製作の映画)
4.4

このレビューはネタバレを含みます

小坊主たちが可愛い…!マルコメマルコメ。チベットの僧院で長い修行に耐えた若き僧が、煩悩に苦しんだ果てに寺院を出奔してしまう。数年後…還俗した身にまた葛藤が生じる。シッダールタの出家になぞらえられるクライマックス…彼はどの道を選ぶのか。

これどうやって撮影したんだ…ロケについてはほぼチベットではない。また俳優さんもチベット人ではないようでアジア系カナダ人とか。言葉は…?IMDBではチベット語/ヒンズー語とありますがどう脚本作ったのか。宗教儀式の考証もどこまで詰めてるのか分かりませんが、なんとも丁寧と見入ってしまう手応え…かと思いきや…!九相図のような浮世絵だまし絵は製作陣(独伊仏瑞)の東洋趣味が入り過ぎでは。それともインド人監督の趣味なの?てゆうかチベットは知らないけどすぐそばのインドでそれらしいものがあるでしょうに何故わざわざ浮世絵。さてはHemtaiの称号を押し付ける気だな…(  ̄▽ ̄)

うーん、シッダールタの出家になぞらえるのもどうかと思うし、還俗以降の展開がどうにも安直に感じる節も…と疑問は多くあるものの、これラスト面白い。出家について女の語りになると、ひと息に僧侶という生き様が相対化されてしまうというか…“ファンシーダンス”の真朱さんの台詞を思い出す…
インドもヒンズー教でいきなり出家して家庭を捨て修行者サドゥになることも多いから、監督さんとしてはその辺りも身近に重ねているんだろうか。
しかし妻からその台詞くるか…と感心しました。
リンポチェも小坊主ですごい可愛かったのと、僧院の暮らしぶり、ロケ地の景勝と、見所多いのでオススメです。ただ配給会社がひどく…邦題もおかしい上にキャッチコピーはもっとひどいのは残念ですが…見ごたえあり、とても面白かった。
青二歳

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