フライドポテト

シュトロツェクの不思議な旅のフライドポテトのネタバレレビュー・内容・結末

3.5

このレビューはネタバレを含みます

まぬけな男。まともに生きられない男。最後までどうしようもなかった男を描く。

男の過去が語られるとともに、男は「酒で身を持ち崩す男」から「施設で育った男」になり、やがて「ナチス統治下で育った男」になる。

どうしようもない男がなぜどうしようもないのか。「しょうがねえ奴だなあ」としか思えない隣人を作り上げたものは、そのどうしようもなさは、何に形作られたのか。

当たり前に存在する偏見に揺さぶりをかける。どうしようもなくユーモアに回る、愛嬌のある男の最後は、どうしようもなかったのか。