このレビューはネタバレを含みます
見どころしかない。最初から最後まで見どころで殴られ続ける。
白眉はやはり、自身の即位を祝うために集い合唱する臣民を階上から見つめるヘプバーンの顔を、大写しにしたショット。
個人的には、狂信的説教者vsバグパイプ軍団の大声合戦。
ジョン・ノックスひとりで張り合ってて、強さが感じられた。
エリザベスが登場した瞬間に、「あ、これはフォード的女性だ」としか思えないし、ヘプバーンがあまりにも往時のハリウッド的発音なのだが、そんなことはどうでも良い。
というより、そのおかげで、本作が白雪姫の説話的変奏でもあることに気づける。
ラストの論争は、キャリア志向vs恋愛脳なので、メアリーが正しいように写されているけれど、どっちもどっちとしか言いようがない。
チケットを買うとき、本作と『荒野の女たち』を売場で求めたのだが、タイトルを続けて読むとどこぞのファンタジー小説みたいだな、と1人でウケてたら友人の分のチケットを買い忘れてしまった。
「メアリー・オブ・スコットランドと荒野の女たち」