櫻イミト

天使の顔の櫻イミトのレビュー・感想・評価

天使の顔(1953年製作の映画)
3.5
「ローラ殺人事件」(1944)「バニー・レークは行方不明」(1965)のオットー・プレミンジャー監督によるサイコ系フィルム・ノワール。

元レーサーのフランク(ロバート・ミッチャム)は、救急車のドライバー兼救命士。ある夜、出動した屋敷で20歳の箱入り娘ダイアン(ジーン・シモンズ)と出会い仲良くなる。やがてフランクは彼女から、継母が自分を殺そうとしていると打ち明けられる。。。

シナリオは直線的だが、後半のインパクトが強いカルト作。シモンズのメンヘラ少女ぶりはハマっていて、後の「エルマー・ガントリー」(1960)で宗教伝道師のヒロインに抜擢されるのも納得の静かな狂気を発していた。ミッチャムが演じるのはカッコいい大人の男だが、その余裕が仇となり少女に敗北する。カッコ悪くとも、必要な時はなりふり構わず逃げるべきだと教訓を得た。

※屋敷の奉公人がイトウとチヨという名の日本人夫妻
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