ドラマ('55)を基にした映画版で、脚本はいずれもサーリングが手がける。

田舎でエンジニアとして働いていた主人公ステイプルズがNYの大会社の幹部に抜擢され、副社長のブリッグスとともに人情を優先して事業計画を進めていく。社長の無情なやり方に反感を抱いていたところ ある思惑を明かされ、社内政治に翻弄されていく様を描いた人間ドラマ。



冷たい雰囲気の漂うセットの中、独裁的な社長役のスローン、温和ながら情熱的な副社長役のべグリー、誠実な主人公役のヘフリンの対話劇が展開され、洗練されて知性的な印象をもつ。

自分はハマらなかったが、刺さる人には刺さるであろうカッコイイ映画だった。日本未公開なのがとても惜しい。

最後の主人公の決断を丸め込まれたととるか、与えられた手段で戦い続けることを選んだととるかは意見が分かれそうだ。