サド和尚

アニマル・ウォーズ 森林帝国の逆襲のサド和尚のレビュー・感想・評価

3.9
動物さん、怒りのデスピタゴラスイッチ。大丈夫。キッズ向けだから誰も死にはしないし命までは取らぬ。
緑豊かな郊外の街で進められる開発計画に、食えない性格の動物たちが大変痛いやつをかましてやる作品です。

CG動物パートは所々チャチな感じもあるけれど、アサイラムの動物園ゾンビに比べたら全然マシな方です。
どうぶつさんが、言葉ではなくイメージ吹き出しで会話、森にあるもので作戦会議、それにそれぞれの特性を活かした割とエゲつない活躍などがアニマルラバーにはとても楽しい。
たぬきが主役の土地開発反対運動映画の様に、人間が勝てると思ったら大間違い。知略だけかと思ってたら、そんなこともなかった。さすがワイルドライフ。ものの見事なまでにブレンダン・フレイザーさんがメタメタにされます。まあビーバー氏のダムにひどいことした訳ですから、まあこれくらいは。しかし、こんな肉付きいい人でしたっけ。

同時に、なんでそこ『ブレイブハート』持ってきたん⁈という全く子ども向けでない引用ネタにへんな声が出ます。いや確かにウォレスさんの演説はいい演説ですし、連中の覚悟は感じられますが。変わったセンス。
それから、ジョン・ランボーとクリス・テイラー一等兵を足した様な変なバンダナアーミーモードは、果たしてどっちのパロディなのか。いや最早トッパー・ハーレーかもしれません。
しまいには緑豊かなMADモービルというおふざけまで。この森の動物たちは感性どうなっとるんだ。むしろ彼岸島か。

吹き替え版ではケン・チョンさんが関西弁になる無茶が気になるトコですし、CGでしか出ない動物さんも少なくないのはかなり残念。
とはいえ、動物がほぼ主役の活劇は大変大好物なので、ニコニコしっぱなしの鑑賞となりました。
サド和尚

サド和尚