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王の男の六のレビュー・感想・評価

王の男(2006年製作の映画)
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見せてはいけない秘密を抱える青年、ではなく見てはいけないものを覗いてしまった少年。
生きるのが下手くそなコンギルくんは根っからの芸人だから、鳥籠の中では生きていけずに飛び立つしかないんだ…。

『王の男』『覇王別姫』と女形の芸人が中心の話をまとめて見たけれど、随分対照的だなあ。女として生きようと芝居と現実があやふやな蝶衣と、普段は物静かな少年でも舞台の上でははつらつとするコンギル。『覇王別姫』は王と姫の愛憎劇が主軸で、『王の男』は「芸に生きて死ぬこと」がテーマかなあ。明るい空に飛び立つ最後と、方や暗い舞台の上で……。似たキーワードでこうも違うとは面白い。
共通するのは美しさに性別なんて些細な問題ということ!
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