中年となったジャン=ポール・ベルモンドはいつもの軽妙さも維持しつつ、かなり渋くて硬派なスパイを演じている
アフリカにある軍事国家の大統領暗殺を命じられたが国に売られ、その地で捕虜として痛められ続けたベルモンドはその地を脱出、そして国とその大統領へ報復を狙う
アクロバット全開のアクションは控えめ。でも演技一本勝負でも全く問題ないのがベルモンドの強いところ。そんじょそこらのアクション俳優とは格が違う
そうは言ってもたまにあるアクションシーンは相変わらずどうかしていて、パリ市街を車が爆走。2台で延々とぶつかり合う。広場、階段もお構いなしでぶつけ合う
原作がしっかりしてるのだろう、お話はかなりちゃんとしたサスペンスになっていて、オチもシリアスの中にベルモンドらしい洒落たトリックが絡めてあっていい
エンニオ・モリコーネの有名なスコアは言うまでもなく素晴らしい。だけど流石に擦りすぎだよ。誇張なしに50回くらい流れてたんじゃない?