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ベン・ハーの盆栽のレビュー・感想・評価

ベン・ハー(1959年製作の映画)
4.1
大迫力!!


 レビュー1500本目に選んだのは、アカデミー賞で『タイタニック』『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』に並ぶ最多11部門受賞した名作。つまり、世界初の11部門受賞作品。これは化け物だ。
 1925年公開の同名作品『ベン・ハー』のリメイク版であり、未だ映画史にその名を刻む超スペクタクル映画。観客の五感を刺激する馬車競走のシーンを始め、友情、裏切り、情け、そして奇跡などといった1本の映画に収まりきらなそうな要素を212分もの長時間を使って描き切っている。宗教映画でもあり、友情映画でもある本作。見応えしかない。

 まず驚くのは、数千の規模ではない人(エキストラ)の数。今となってはCGで大量を人を映画に出演させる時代ですが、当時にそんな技術はあるわけがない。それなら生身の人間をありったけ出そうよ、の見事な答えが本作。CGなし、"本物"だからこその迫力があります。馬車競走シーンは死人出てもおかしくないほどのぶっ飛び度。『マッドマックス 怒りのデス・ロード』に影響を与えたのも納得です。おそらく本作の方が何倍も危ない。

 物語はキリスト誕生から始まり、キリストの死で終わる。「結局キリスト教かい」と思われがちですが、その中にユダヤの王ベン・ハーの苦悩と、親友であるメッサラとの友情と亀裂、そこから派生する復讐心が興味深い人間ドラマとして成り立っているので、宗教とは無縁の方でも楽しめる作品になっています。

 燃えたぎる男のロマンが詰まった不朽の名作。これは凄い映画だ…

2024.3.12 初鑑賞
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