「おれらは原作通りやっただけさ」とフランケンハイマーは言っているが、それでもジョージ・アクセルロッドの締まった脚本とテンションのかかったフランケンハイマーの重い演出の息がぴったり合っている。終盤の展開は『知りすぎていた男』みたい。
しかし『七年目の浮気』『ティファニーで朝食を』『バス停留所』など毛色が違うものばっか書いていたアクセルロッドが、なぜ脚本を担当したのだろう?
重要な小道具で「トランプ・カード」が出てくるが、緊張感のある演出にも関わらず1時間26分あたりに出てくる「ダイヤのクイーン」にはコーヒーを噴き出してしまった。
このショット、笑わないひといるのかなあ。