ボロロボ

ミラージュのボロロボのレビュー・感想・評価

ミラージュ(2007年製作の映画)
3.4
アマプラからオススメされたので観てみた。

お手製のリアルな等身大ヒーロー(ビジランテ)物語。身バレしないようコソコソと着替え。移動はバス。着替えに時間がかかってしまい、外に放置した普段着はなくなっていたりᴡ
序盤はカメラワークも絵のトーンも安っぽいのだが、途中から絵のトーンに変化が付けられたりするので、ただのチープな作品ではない。決して潤沢なコストがかかっているわけではないけれど、創意工夫して作っていると思う。
それにアクションの質は高い。主演のマルコ・サロールはキレッキレ。「マチェーテ・キルズ」「アリータ」にも出演してるし、アド兄の作品でも見かけるアクション俳優。アド兄同様にガタイ大きいのに速くて力強い。ステキ。
劇伴だけは70年代アメリカ刑事ドラマみたいで古臭いけれど。

アメコミのバットマン同様に主人公が激しいトラウマを抱えているだけでなく、主人公以上にそのトラウマの犠牲となっている弟の存在が肝。弟の様子が、主人公の活躍と失敗にリンクするんだよなあ・・・切ない。

そしてマスゴミの描き方。テレビ局はクソで、新聞の描写でも皮肉たっぷり。

警察も・・・何だかねえ。もしかしたらチリでは満足に機能していないのかなあ。すごく都合のよい描写になっていて、かえって強烈に皮肉っているのかも。

主人公が着てる“ミラージュマン”Tシャツに笑うᴡᴡᴡ
当時でもメールから身バレしちゃうはずだよなあᴡ

ラストは・・・何とも言えない苦々しさもありながら、多少なりとも救いがあったと言えるのかなあ。
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