クシーくん

地獄への逆襲のクシーくんのレビュー・感想・評価

地獄への逆襲(1940年製作の映画)
3.0
「地獄への道」の続編。前作で非業の死を遂げた弟の仇を討つため、堅気に戻っていたヘンリー・フォンダが再び銃を携え、復讐の旅路へ出るお話。「地獄~」に繋げる必要性は果たしてあっただろうか。まるでB級怪獣映画のような安い邦題である。前作は史実性にかなり疑問の残る作品だったが、フランク・ジェームズが弟の仇を取ったなどという話は一切実在していないのである意味完全なるフィクションとして見られる。

最初は結構面白そうな雰囲気があったのだが、フォード兄弟の弟を殺すまでがピークで、後半は法廷劇が続く地味な構成。裁判自体も、前作ではチャーミングだったヘンリー・ハル演じるコッブ大佐が普段のノリでひたすら法廷を茶化し、気づいたら勝訴しているという類のもので、流石に古臭いというか、話が野暮った過ぎる。北部・南部の対立構図を安易なコメディにするのは危険だ。

髭面のヘンリー・フォンダはハンサムだが大して良い所なし。「チャンプ」の名子役ジャッキー・クーパーもフォンダを慕う少年として出ていたが、第二次性徴期の微妙なお年頃だったのか、声が少し変な上に絶妙に可愛らしくない青年に成長していた。
ヒロインのジーン・ティアニーは非常に美しく、そこだけは良かった。
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