クシーくん

戦慄の殺人屋敷のクシーくんのレビュー・感想・評価

戦慄の殺人屋敷(1963年製作の映画)
3.1
なんか昔どっかで観た記憶あるな…忘れたけど。

ロンドンで車のセールスをしているアメリカ人のペンデレルは、ギャンブルが趣味の変わった友人、キャスパー・フェムに車を届ける為、彼の実家があるダートムアの古いお屋敷へ向かったが、そこでキャスパーが亡くなった事を知る。
吹き荒れる嵐の中、車が大破してしまった為、屋敷に滞在する事を余儀なくされたペンデレルは、絞首刑にされた海賊の末裔を称するフェム一族の奇妙な歓待を受ける。
やがて嵐で閉ざされた屋敷内で戦慄の連続殺人が巻き起こる…という話…か?随分盛ったなあ邦題。

ハマー・フィルムと名興行師ウィリアム・キャッスルが組んだ、1932年製作の「魔の家」(原題は同じThe Old Dark House)のリメイクらしい。大元は「夜の来訪者」を書いたJ.B.プリーストリーの小説らしいから、原作はもしかしたらかなり面白いんだろうか?1932年版は未見だが、当時の批評ではオリジナルの足元にも及ばないとか散々な言われようだったみたい。

人がバンバン死ぬが、ふざけ倒しているので、暗くなるとかは全然ない。ホラー&ミステリな雰囲気はあるものの、ミステリ的にも推理出来る要素は微塵もないので無視していい。単なるホラー風味のブラックコメディ。
ギミック映画の帝王と言われたキャッスルならでは、忍者屋敷のようなからくりの数々がギャグに転化されているのはまあまあ楽しい。
とはいえ、トム・ポストンの情けない外国人というコミカルなキャラクターだけで持ってる感じは正直ある。ロバート・モーレイの怪演も健闘はしているが。
ジョイス・グレンフェルどこかで見た事あると思ったら、”Narcissus The Laughing Song”の人だ!役者としては初めて見たかも。

最後の時計探し、5分は無理があるよ~。大きなお屋敷なんだしせめて10分くらいは言っておこうよ。

そこまで光る物は正直感じなかったが、OPのアニメーションはアダムスファミリーで有名なチャールズ・アダムスが担当したらしい。どうでも良い余談だが。
クシーくん

クシーくん