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不思議惑星キン・ザ・ザのkentieeenのレビュー・感想・評価

不思議惑星キン・ザ・ザ(1986年製作の映画)
4.0
クー!

西側諸国が、スターウォーズフィーバーの最中、公開当時のソ連では、1570万人も動員し、「クー!」というやりとりが、大流行したとか、してないとか…

話の筋としては…
舞台は旧ソ連、冬のモスクワ。
建築士のおじさんと、音大学生さんが、裸足で困っている人を助けようとしたら、自分は別の惑星の住人で移動装置を使って帰るから座標を教えて欲しいと言われ…
うっかり、移動装置に触ってしまい、キンザザという惑星に飛ばされてしまう。
そこで出会った宇宙人は、クーとキューしか言葉を使わないのだが、高度な科学?と思考を読む事ができるのだった。
果たして、2人は地球に帰れるのか…みたいな流れ。


時代背景とか考えずに見たら、なんだこのぶっ飛んだ映画は!となりますが、それでも面白い。

1本が1章と2章で構成されているのですが、その間に用語解説が入ります。笑
こんな演出前代未聞!笑

時代背景を考えると、ソ連の厳しい検閲をかいくぐるためにここまで奇をてらったような作品に仕上げたのだろう。

深く掘り下げると、社会風刺、人種差別、人類への希望など…そういった問題提起が、いたるところに散りばめられています。

終盤になると、クーとキューしか喋ってなくても、感情が伝わってくるのが不思議。

中毒性の高い映画です。

クーッ!
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