風来のリヨナ

マルコヴィッチの穴の風来のリヨナのレビュー・感想・評価

マルコヴィッチの穴(1999年製作の映画)
4.2
”レズで魔女”ゴージャスだ…

マリオネットで食っていきたい人形師クレイグ氏。まぁでも売れる見込みは無さそうな年齢で、妻に養ってもらってるような状況なので流石に求職。仕方ない…
やってきたのは7と2分の1階とか言うめちゃ天井が低い階にある謎の会社。みんな屈んで働いてる。言語障害を自称する社長により話し相手として雇われに成功。

ある日、ひょんなことから会社で見つけた小さなドア。先には汚い穴があり…シュポっと吸い込まれちゃった。そこはなんと名優マルコヴィッチ氏の視点、彼の脳内から彼の世界を15分ほど味わえる超自然的空間。意味は分からないが、脱出後の心持ちは不思議なもので意識の”変身”を感じる。もっとなりたい…マルコヴィッチ…みたいな。

最近始まった『シバタリアン』って漫画にこの映画のジャケットが出てて、「おっあれじゃん」と機会の訪れを感じたので視聴。ま〜〜〜怪作。

とにかく不可思議な設定や展開が重なるため、序盤の会社の不可思議さがいつの間にか霞んでます。気付いたらスッと受け入れてる謎の説得力。

お話は完全なる犠牲者マルコヴィッチを巡る謎の争いが主で、何故かかなり高度な百合というかレズというか…いやもっと本質的な愛かも…実は違うかも…を観せられます。なにこれは…
人形と人間の多重構造みたいな感じとか…頭おかしなるよ〜。あと普通に人形劇のクオリティが高過ぎて凄いよ

個人的に気に入ったのは、夫婦に辛抱たまらんされるマキシン、世にも珍しい猿の過去回想、「マルコヴィッチマルコヴィッチ?」です。
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