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13日は金曜日PART25/ジャクソン倫敦(ロンドン)へのyのレビュー・感想・評価

4.0
13金シリーズにオマージュを捧げ、殺戮の動機と差別/被差別の視点に転換してジェイソンという男を描く。ゴア描写は少し物足りないが、この際映像のチープさは無視!『13日の金曜日』をそのまま踏襲したパーティー中の連続殺人の末、最後に生き残った盲目の女性との出会いが物語をガラっと映画を全く別のものに転換させる。ジャクソンのトラウマを親からの過剰な束縛とその見た目の奇怪さ故の差別だと見立て、それを受け入れる/気にしない相手との出会いによるifを追究したロマンスになるのだ。発想は最近だと『アンデッド/ブラインド 不死身の少女と盲目の少年』に近いと思う(観てないけど)。本家との違いを示す、ジャクソンが包丁を投げ捨てるシーンがとても印象的だった。
ホッケーマスクを付けて近所を散歩したり、ハロウィンのお店で買い物をしたり。その度にどうしても奇異の目に晒されてしまうジャクソンが切ない。思ったよりも数倍真面目に差別に向き合う映画だった。結局見どころはジェイソンによる殺戮シーンなのだけれど、この際もっと振り切って日常系ドラマにしてもらっても良かったくらいには好き。
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