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自由を我等にのadeamのレビュー・感想・評価

自由を我等に(1931年製作の映画)
2.0
サイレント時代からフランス映画界を支えたルネ・クレールがベネツィアで最初の金獅子賞に選ばれた代表作の一つ。
工場での流れ作業を刑務作業になぞらえるなど、大量生産消費社会を皮肉りながら、脱獄を試みた2人の男の友情と恋をコミカルに描いた物語です。
ギャグやクライマックスの突風の中での大騒動はサイレント期のドタバタを脱却できておらず、やけに歌いたがるあたりもトーキーならではの表現をまだ模索している印象でした。
社会派なメッセージを含む割にはトーンが明るく、機械に仕事を奪われるという現代にも通じる危機感を笑い飛ばしているのが印象的でした。
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