ロバート・レッドフォードの実質的な主演第１作
「戦場の追跡」です。これは日本未公開。どうやらTVで放送された記録はあるようですが、見た記憶のある方もほとんどいないのでは？

監督はデニス・サンダースDenis Sanders(1929-1987)。
有名なのは1970年にエルヴィス・プレスリーのステージを撮影した「エルビス・オン・ステージ」Elvis: That's the Way It Isくらいですがデビュー劇映画は「Crime & Punishment, USA」で脚本をウォルター・ニューマンが書いてますね。
「地獄の英雄」や「黄金の腕」などの脚本家ですが「荒野の七人」も書いた方です。
第２作が「戦場の追跡/War Hunt 」です。
脚本はドン・シーゲルの「犯罪組織/THE HANGED MAN」スタンフォード・ホイットモアです。

朝鮮戦争末期の最前線の物語です。
後の監督シドニー・ポラックが役者で出てますね
それからフランシス・コッポラもトラック運転手役で出てるようですがわかりますかね？　
低予算ですが、後のレッドフォードの主演作にも繋がるリベラルな青年ですね。いっぽう危険な謎の男がジョン・サクソンです。
上官も仲間の兵士もこの謎の男を無視しますが
夜な夜な敵地へ忍んで、中国兵や北朝鮮の兵士を殺して戻ってきます。主人公のレッドフォード演じる新兵ルーミスは戸惑いますが興味を持って接近します
そんな話ですね。
現場にいたコッポラは、どこかで無意識にこれをベトナム戦争に置き換えて大作にして狂気を増幅させ、誇大妄想狂にしたのがカーツ大佐ではないかなと思います。一応「地獄の黙示録」は
コンラッドの「闇の奥」を原作としてますが…
撮影は一級のテッド・マッコ―ドです。

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「戦場の追跡」
War Hunt
1965/U.S.A./83min
監督:デニス・サンダース 　
脚本:スタンフォード・ホイットモア
撮影:テッド・マッコード
音楽:バド・シャンク
出演: ロバート・レッドフォード
　　ジョン・サクソン
　　シドニー・ポラック
　　トム・スケリット
●朝鮮戦争末期。板門店での休戦締結前に新兵として来たルーミス二等兵はプラット大尉の指揮下で最前線へ…特別扱のエンドア二等兵が夜な夜な敵地に潜入し殺人を繰り返していた…
■レッドフォード主演でコッポラがエキストラ出演した朝鮮戦争版の「地獄の黙示録」。ウォルシュの「裸者と死者」で脚本を担当したデニス・サンダース兄弟が製作した。