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フレンチ・コネクションのFancyDressのレビュー・感想・評価

フレンチ・コネクション(1971年製作の映画)
4.5
これ、北野武監督の『その男、凶暴につき』じゃんと真っ先に思っちゃった。

とにかく主人公の刑事が犯人を追ってニューヨークの街を走るんだよね。いいなーと思った。あー、いま、紛れもない映画見てるなーって思えた。

ちなみに、フリードキン監督は、本作を撮るにあたり、ゴダールの『勝手にしやがれ』とコスタ=ガヴラスの『Z』を参考に、ドキュメンタリータッチで撮ったと語っている。

本作は、オールロケーション撮影でもある。
(カーチェイスや地下鉄のシーンなど見モノである。)

本作のタイトル“フレンチ・コネクション”は、フランスとアメリカを結ぶ麻薬密輸ルートとその組織を指している。ちなみに、本作は、1961年にニューヨークで実際に起きた麻薬押収事件を元にしている。

で、感想だが、一言、面白かった!なんなら、傑作だった。こんなに面白いとは思わなかった。


主演のジーン・ハックマンがいいんだよねー。

暴力刑事でさあ。w
冒頭から、小悪党に「足指こすり罪で逮捕!」なんて不条理過ぎな台詞吐きまくるし。w
黒人に差別用語を捲し立てるし。w
最後は、一緒に麻薬捜査をしていた、FBIの調査官を銃でガンガンに撃っちゃうし。w
狂ってるよなー。w
ジーン“ポパイ”ハックマンがとにかく最高!

そして、フランスの麻薬組織のボスを色っぽく演じたのが、ブニュエル映画の常連俳優、フェルナンド・レイ!

中盤の地下鉄構内での、ハックマンとフェルナンド・レイの追いつ追われつの駆け引きシーンも見モノ。楽しいー!

ドン・エリスの劇伴もバッチリ決まってる!サントラ欲しくなったわ。

また、ナイトクラブのシーンで、ブレイク前のザ・スリー・ディグリーズが「Everybody Gets To Go The Moon」を歌うのも良かった。

最後の終わり方もクール!
正気なのか、とち狂ってるのか、よくわからないジーン・ハックマンの銃が放った銃弾による最後の銃声は、いったい誰を撃ったんだよ?って感じで、ゾクゾクしちゃったよ。w

傑作でした。これを機に、フリードキンの作品も、ちょっとは、見てみようかなと思いましたよ。
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