完全自己満足でお送りする不定期企画『レビュー0件映画を鑑賞してみた』
　これはFilmarks内で未だレビュー投稿のない作品をあえて鑑賞し、レビューを書いてみようじゃないかという、無謀かつ誰得な企画です。

　とりあえずのルールとして、Markされていても、レビュー欄が空欄だったり、あったとしても「記録」や「過去鑑賞」のような、レビューとは言い難い内容の書き込みもレビュー無しとみなします。

　さて、今回鑑賞した作品は……
　『パーフェクト・エネミーズ』　DVD（レンタル落ち）で鑑賞。
　2009年　アメリカ　　クライムアクション　　先客3名様

　マフィアのボス、ニコライの元で育った三人の男女。
　本当の父親を何者かに殺されたラジャ、ニコライの姪のポルフィリア、そして母親が自殺した名もなき男。
　ラジャは父親を殺した犯人がその名もなき男と信じて疑わず、彼への復讐心に駆られている。
　ポルフィリアはすでに結婚し、娘もいる身であるが、名もなき男を愛し、名もなき男もまた彼女を愛していた。
　名もなき男は自殺してしまった母親から父親のことは聞かされていなかったが、ニコライこそが自分の父親ではないかと考え始める。
　そんな三人の運命はある事件が引き金となって大きく狂いだしてゆく。

　ジャケットのデザインと邦題がジョニー・デップ主演の『パブリック・エネミーズ』にそっくり。暗黒街が舞台の映画と言う点でも似てると言えば似てる。知名度は雲泥の差だけど。

　本作はとにかく人間関係が複雑。登場人物がやたらと多く、血縁関係がゴチャゴチャしてて頭の中での整理が追い付かない。
　加えて本作は主人公がナレーションも兼ねているタイプの映画で、それが耳障りになるほどしつこいので、ストーリーに集中しづらい。分かりやすい解説をしてくれるならまだしも、ほとんど関係ない話や自分語りしかしないので無駄極まりない。何せ肉弾戦の最中ですら相手のパンチを「いいパンチだ」とか褒めたり、チャーチルがどうとか変なこと言ってる。因みに宮本武蔵についても語る。

　登場人物が多い割には重要人物は少なく、マイケル・パレ演じる刑事なんて何しに出てきたのかさっぱり分からなかった。主人公に協力する医師のセバスチャンは狂ってて良かったけど。

　話が前後してしまうけど、このジャケットに写っている男が主人公の名もなき男。よく見ると口から血を流していて、なんか顔もおっかなくてゾンビみたいに見える。確かにこの男は劇中で相当ボロボロになる。で、どれだけ殴られても立ち上がる不屈の男のように描かれているのだけど、ラスト付近でマゾヒズム疑惑が……。

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