面白い。まず設定がシンプルなんだけど、それでいて歪で、だからこそ面白い。昔から言われる、一番遠いものを掛け合わせると面白いという格言が、こういう作品から出自するのだと強く思った。百科事典を編纂する教養荒ぶる教授たちを、生き抜く知恵に満ちた美女が翻弄するという、超わかりやすいストーリー。
要素要素にクスクスとなる思い違いや掛け違いの会話もテンポよく挟み込まれて、二時間近い作品を全く飽きさせない。流石のハワード・ホークス。もはや脱帽の域である。
しかし、最後の方、やや教授になびく美女の心変わりが強引かなぁと思ったり、まあ深く心を打つシーンがあるというわけではないのが少しだけ残念。でも、それもまた、ホークスらしい気もするのだけれど。