キミシマユウキ

バットマンのキミシマユウキのレビュー・感想・評価

バットマン(1989年製作の映画)
3.7
犯罪都市ゴッサムシティ。チンピラやギャングが闊歩し犯罪が蔓延るこの街に謎の男が一人現れた。黒い布を身にまとう彼はいつしかバットマンと呼ばれるようになり…

大人気ヒーローコミックキャラクター
”バットマン”
の実写映画化シリーズ第一弾!!
監督は『アリスインワンダーランド』『シザーハンズ』のティムバートン。
先日鑑賞した最新作『バットマン VS スーパーマン』繋がりでバットマン系のDVDボックスを買おうと思ったら特典付きの8枚組で15000円のところを2000円で買えたので即購入。

「月夜に悪魔と踊ったことはあるか?」

良くも悪くもティムバートン監督らしいバットマンだと思った。
ゴシック調でダークなゴッサムシティの街並み、派手で色鮮やかなキャラクターデザイン、これは彼の得意分野だと思う。
原作の暗くシリアスな雰囲気を残しつつ、キャラクターでコミカルさを表現していた。
違うバットマン世代の自分もすんなりと馴染んだ。
意外というか慣れなかったのは敵役ジョーカーの背景の違いくらい。
ノーラン監督の『ダークナイト』ドはまり世代の自分からすると、ジョーカーがメイクを落として普通の姿を見せたり、ちょっと前はただの頭が切れるチンピラだったりしたのがある意味新鮮で面白かった。
また個人的にはティバートン監督はアクションがそこまで上手くない思っているので、そこは最近のノーラン監督や最新作のザックスナイダー監督のキレキレなアクションには勝てなかったかなぁと思った。
そこは時代だから仕方ないが(笑)

バットマン役にはマイケルキートン。
『バードマン あるいは~』でもと 元バットマン役を弄られてたことで若い世代からも認知されるようになった彼。コミックのキャラとは少しイメージが異なる顔と印象だったが悪くなかった。
声もしゃがれない普通のバットマンだ(笑)
そしてジョーカー役を名優ジャックニコルソン!!!
これは素晴らしい。さすが制作費の半分を彼のギャラにつぎ込んだだけあって今作は彼の魅力で持っているといっても過言ではない。
伝説のヒースレジのジョーカーと並ぶほどの怪演!常に高笑いをしながら狂行に走る姿は恐ろしくもかっこい!!これぞカリスマ!
特殊メイクが若干バカみたいだがそれもまたいいでしょう!!(笑)
あとは執事のアルフレッド役の老人がピッタリだったり、ヒロインのキムベイジンガーが若かったり…
あ!!!『スターウォーズ』でランド役を演じたビリーディーウィリアムズがハービーデント検事をやってる!!
ってかんじでした。

最近の作品と比べると少し迫力に欠けるかも知れないが、ティムバートンらしい雰囲気づくりとジャックニコルソンによる超ハマり役なジョーカーは一見の価値がある!!
それにしても『スーサイドスクワッド』のジョーカー役ジャレッドレトはこの半端じゃないプレッシャーに打ち勝って新たなジョーカーをうまく演じることができるのか!
それだけが最近の心配だ!(笑)

アメコミ映画好き、バットマン映画の一作目が観たい方、そしてジャックニコルソンによる狂ったジョーカーが観たい方にはオススメの作品。