何度も観たくなる作品。押井監督は、本作を究極の身体論だと言っているが、私は、難しいことは置いといて、単純にハードボイルドだと思っている。
ちなみに当初は、「攻殻機動隊2」というタイトルだったらしいが、スタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサーが本作に参加することになり、彼が「イノセンス」というタイトルをつけた。(押井監督と鈴木敏夫プロデューサーが一緒に仕事するのは、18年ぶりだったらしい。)
本作を観て、すぐに、ハンス・ベルメールの人形を思い出したが、実際に主人公のバトーが本棚からハンス・ベルメールの作品が表紙の画集みたいな本を取り出すシーンがあって驚いた(エンドロールで、トレヴィル社発行写真集の「TheDoll」と出ていた。)。
あと本作には、ヴィリエ・ド・リラダンの「未来のイヴ」という本と澁澤龍彦あたりからの引用がかなりあるらしい
ちなみに、本作の宣伝に使われていた「イノセンス、それはいのち」という惹句は、糸井重里によるもの。
とにかく、また何度でも観たいと思う映画。