2017.02.09
迂遠なのに説明過多。いじけた老人の饒舌な独り言。
全く面白くないということはないんだけれど、感想としてはそんなイメージ。
引用だらけの台詞、シニカルな言い回しも、難解ぽい会話も、結局は答えそのものを言葉にしてしまうから、視聴者が読み解く要素はない様に思う。
それが登場人物の言葉ではなくて、作品の為のものでさえなくて、監督自身の独白に聞こえてしまって(実際のところはわからないけれど)、物語に入り込めなかったな。
久しぶりに2度目を観てみたけれど、2度とも。
ビジュアルには、「マトリックス」シリーズから逆に引用しているのかな?と思われるような部分もあって、(これも実際のところはわからなないけれど)相互の影響なんかを考えながら観るのも楽しかったです。
プロモーション上の理由か何かで、この映画の作りで「GHOST IN THE SHELL」の続編だということを明らかにしないのは視聴者に対してフェアじゃないと思うし、それを補うためか、ディスク版で15分にも渡る「ガイダンス」を流すのもダサいと思う。
監督がつくりたいものと、映画を売り出したい人とのバランスはとれていないのかな、というのも気になってしまった。
2020.02.28
前に見たときは面白くなくて、新しい発見があるかなと思って観直してみたたけど感想は変わらなかったな。いじけた老人の独り言に予算を取ってくる技能はすごいけど、観客に対してフェアではないって感想だった。
シーンによってマーティン・スコセッシ監督の「タクシードライバー」からの引用なんだなって気づいたのが唯一の収穫…。