ヒロオさん

ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド ゾンビの誕生のヒロオさんのレビュー・感想・評価

3.6
ゾンビの襲撃から逃れ、田舎の民家に逃げ込んだ人々の混乱を描いた作品。

ジョージ・ロメロの長編デビュー作にして、後のあらゆるゾンビ映画の祖となった作品。

本作によって「ゾンビは脳を破壊しないと死なない」、「ゾンビに噛まれたらゾンビ化する」といったゾンビ像が定義づけられた。

社会批判が盛り込まれている点もロメロらしい。
ゾンビの襲来は、核の脅威やパンデミックの暗示なのだろう。
危機を前にしても、協力し合うことのできない人類の愚かさも描かれている。

ラストのワンシーンにもメッセージ性が込められている。
警察による黒人への不当な暴力を描き、人種問題を暗示する衝撃のラストだった。

全体的な面白さとしては、そこそこ。
序盤と終盤で描かれるゾンビの襲撃はスリルがあって楽しめたが、中盤で描かれる人々の混乱と醜態が間延びしている印象があった。
ヒロオさん

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