キネマ寸評

ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド ゾンビの誕生のキネマ寸評のレビュー・感想・評価

4.0
ロメロは徹底して世相を映す鏡であり、それは時代とともに変化するジャーナリズム精神がある。NightやDawnにあるラジオやテレビ映像のドキュメンタリー感に垣間見れる。差別的にブラックを扱っているわけではなくあくまで冷静な主人公だが、結末に世相を凝縮させる。女性史の変遷としてもよく語られるが、まだか弱い女子。その辺りはサビーニ版と比較すると面白い。プロットとして色んな映画に影響を与えた籠城ストーリーだが、要塞警察やシャマランのサインなどはうまく空気感を継承している。この時代に夢遊病的人食い死体というコンセプトを現代人に重ねたロメロの眼力を感じる。
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