B姐さん

空軍/エア・フォースのB姐さんのレビュー・感想・評価

空軍/エア・フォース(1943年製作の映画)
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第二次大戦中の「戦意昂揚映画」として観るとあんまり楽しめないが、「航空アクション映画」として観れば楽しめる。映画は、リンカーンのゲティスバーグ演説のテロップで始まり、真珠湾攻撃から東京大空襲に出陣するまでが描かれる。
こういうプロパガンダ映画の特性だからか皆陽気で、ジョークを言い、上官に対してもリラックスしている。ミーティング中にもタバコを吸ってたりする(中には生意気なことを言う若者もいる)。こういうところは本当に「お国柄」だなあと思う。「アメリカのために」とか言うよりも、「正義」とか「自由」のために!とかいうところも。それに「友情、チームワーク、そして勝利へ」みたいな少年ジャンプ的なところも(そう考えると、ジャンプってすごく“アメリカ的”かもしれない)。
だからストーリーのバランスとか作劇がうまく、なにも考えずに軽く楽しんで観てしまう。相手が「日本人」で「日本軍」というのを思い出すまでは。

だから解説書に「映画ファンの間では『プロパガンダを忘れてエキサイティングなアクションシーンを楽しもう』という合言葉で知られる日本未公開作品」とか書いてあって、苦笑してしまった。

DVD(10/7/2015)
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