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インドシナ激戦史1954 ―要塞ディエン・ビエン―のmhのレビュー・感想・評価

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男女の三角関係を軸に、第一次インドシナ戦争における最大の戦闘となったディエンビエンフーの戦いを描いたベトナム映画。
第一次インドシナ戦争は植民地支配を続けるフランスから独立を勝ち取ることになった戦争で、いわゆるベトナム戦争の前哨戦みたいな位置づけ。
カットバッグで現代パートだったり、生き写しの孫の精神疾患(やりっぱなしで未回収)だったり、唄だったり、踊りだったり、花だったり、要素を詰め込みすぎな印象なんだけど、全然いやじゃなくてむしろ好もしい。
ほかのかたの感想にあるように、「愛と悲しみのボレロ(1981)」のベトナム版をやろうとしているのだと思われる。
そのうえで、おにぎりうまそうとか、軍の極貧具合とか、アットホームな雰囲気とかを楽しむ感じ。
アメリカ映画に登場する、なにを考えているのかわからない不気味なベトナム人ではないのが、いちばんのストロングポイントかと思う。
教育が低くて野蛮な連中ではなく、貧しい中で助け合いながら戦っているようするが素晴らしい。カメラがベトナム側にある映画はほんと少ないので、その意味でも貴重な一本かと思う。それをなんでもB級戦争映画として売っちゃうおじさんとこと彩プロがDVD販売をしてる。
地下トンネルに爆弾詰めるのって、なんかの映画でもやってたけどなんだっけ。さく裂したときに思い出すかなと思ったけど、この映画では爆発することなく終わってしまったので、もう一生思い出せなさそう。
ラストカットがひどい特撮(川の上を野戦砲を乗せたイカダが行く)なのもご愛敬。
普通に面白かったです。
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