GaPTooth

黄金の罠のGaPToothのネタバレレビュー・内容・結末

黄金の罠(1938年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

( 」゚Д゚)」Excellent!!!!!
面白かったよーっ(*’ω’ノノ゙☆パチパチ

【物語の背景】
1849年にカリフォルニアで金が発見され、人々は西部へ流れのようにやって来た。
ゴールドラッシュの始まりである。

1865年になるとラッシュは終息し、新たな採掘の場所を求めて旅立って行った。

空き家が乱立する西部に、戦争で疲弊した者たちが土地を求めてやって来た。

が!カリフォルニアから!また金が出た!
大挙して押し寄せる人々によって、森林は切り倒され、休閑地は鋤で引き裂かれた。

1868年には、小麦の種が蒔かれ、こうして"小麦の帝国"が誕生した。

10年間の繁栄ののち、今度はサクラメントの谷で!金が出た!というニュースが飛び込んできた。

そして1877年には、基盤岩から金が見つかり、採掘に"放水銃"を使用。
後ろにそびえる山脈の雪解け水と相まって圧力が山を引き裂いた。
金!金!金!を求める裕福な者たちによって、静かな山脈は崩され、豊かな農場は破壊されていった。

ある年の春。1つの採掘箱で100万ドル分の金が採れた。
その100万ドルは、船・学校・町のために用いられたが、銃を作るなど戦争に加担することにも用いられた。

30グラムの金を採掘するために出る大量の泥・砂利・小石は川に流されて下り、ナント!!"小麦の帝国"へと向かったのだ。

農場主たちの抗議も虚しく、腰の位置にまできた濁流に農地は流され荒れ果ててしまい、辛抱強く堤防を築き修復するしか手立てはなかった。

それはまさに、金 VS 力 の構図。

【本編】
テンスポットは、サクラメント・バレーの上に位置し、採掘で急成長中の町。

金の採掘現場の作業の遅れを取り戻すために新たな監督としてテンスポットにやって来たジャレッド・ホイットニーは、酒場で喧嘩騒ぎを起こした上にカーッとなって銃を抜いたフェリス家の長男ランスを諌めたのをきっかけにフェリス宅に招待される。

そこで🍎フェリス家の娘セリーナ🍎と知り合う。

果樹園を持ち小麦農業で生計を立てているクリス・フェリスにとって"放水銃"が山を削り農地を破壊することには反対の立場。

かたやジャレッドは、以前は農業に携わっていたが、採掘に関して学校で学び技術者となったという経歴の持ち主。金の採掘のためなら"放水銃"も必要だと思っている。

だからクリスとジャレッドは立場が真逆。

さて金の採掘現場。
"放水銃"は動きを止めているし、作業員たちは「なーんだ、大卒の都会の技術者か」とバカにしてジャレッドの言うことをきかない...から実力行使(゜o゜(☆○=(-_- )゙ガツン

壊れていた"放水銃"を修理して作業を始めたジャレッドだが、前監督のミントンとその一派からの反感をかってしまう。

思った通り、泥の濁流によって農地は破壊されて小麦をはじめとする農作物は台無しになっていく。

クリスは「山から泥を垂れ流し続けるのは法が許さない」と腹を立てるが、金の採掘を進める側には『金と優秀な弁護士』がついているのも事実。

あくまでも農地経営を継続したいクリスと家業を継ぐ気など更々無いランスの間にも隔たりが生じていく。
さらにクリスの実の弟ラルフが「自分の土地を売って"金の業界"に入る」と宣言して「幾らで買ってくれる?」とクリスに迫り、10万ドルで取引は成立。

セリーヌとジャレッドの仲は、ジャレッドがセリーヌの持つ果樹園の手伝いをするにつれて徐々に近く親しくなっていく。

「家業を継げ」というクリスと「自分の未来を描きたい」とサンフランシスコ行きを熱望するラルフは決裂。
そしてラルフはサンフランシスコへGO=💨

!ナント!農業主マックの家が建つ土地が泥の濁流によって崩れ、マックの家は陥没。
中にいた妻子が屋根の下敷きになって死亡する事故が発生!

事ここに至っては『生きるか死ぬかの問題だ!』となっちゃうのも仕方ない。
"法と秩序"を重んじるクリスに対して、農業主たちは『戦おうぜ!オーッ!採掘現場の奴らを追い出そうぜ!』ってなっちゃう。

『殺人と衆愚政治は何も生まない』『法に頼らない制裁は今までに無い被害を生む』『自殺行為だ』と説得を試みるクリス。

が、妻子をいわば殺されたマックの『自殺するのと殺人のどちらが残酷だ?』という問いかけや『俺には失う物は何も無い。小麦は流され、築牛は牧草地で飢え死にし、井戸は泥で埋まり...』『妻子が...妻子が死ぬ姿を見た者はいるか?』『俺は神に誓う。俺1人でも殺人者を捕まえにいく』という涙ながらの訴えに農業主たちは盛り上がる。

再び、クリスは呼び掛ける。
『行くなら止めはしない。だが焦って自らを血と名誉で染める前に失う物があると伝えたい。長年の間、この土地を家族の故郷にするために、共に戦い、働いた。何年も何年も頑張ってきた。地上の全てを自分たちの物にと。それら全てを、一時の熱のために捨てて死にたいのか?』と。
そして『まずは裁判に委ねよう。もし裁判に負けたら、その時は!一緒に戦おう!』と確約する。満場一致で決定。

《人民の人民による人民のための政治を》

物語の舞台はサンフランシスコへ。
ジャレッド、ラルフ、ランス、セリーヌもサンフランシスコで勢揃い(笑)
再会したジャレッドとセリーヌは互いの愛を確かめ合う。

1879年9月27日。
前大統領グラント将軍を主賓とするパーティーで。
事業に従事する者として行動するジャレッド。セリーヌは、そんなジャレッドのことを愛するがゆえに「父(クリス)たちは自分たちの土地を守りたいだけだ。このままでは死人が出る」と訴えるが、ジャレッドは聞く耳を持たない。

セリーヌは、思い悩んだ末に父クリスを支える決意をし、カリフォルニアへ戻ることにする。これにランスも同調。兄妹2人で父クリスの元に帰る。

裁判の行方。
サクラメントの地方裁判所。双方の主張が語られ、あとはクレイバーン裁判官による判決を待つばかり。
そして!採掘の差し止め請求が認められてクリスたちが勝訴!( ノ^ω^)ノヤッター!

ゴールデン・ムーン社による採掘作業継続は"政府への反抗"ということ。
が!採掘場を守るために、クリスが送達してくるであろう「差し止め命令書」を受け取りたくないゴールデン・ムーン社は、ジャレッドに「撃ってでも阻止しろ!」と命令する。

これにはジャレッドも当然黙っちゃいられない。「法に反抗し、殺人を企てるなら協力しない」と宣言し退出する。
命令に従わないジャレッドは解雇される。

で、前監督で現主任のミントンが再登場。
ゴールデン・ムーン社の命令に従って採掘場にバリケードを築き、作業員たちにライフルを装備させてしまう。

ジャレッドが「装備を解き、銃を降ろせ」と言うのも聞かず、送達を届けにきたランスに銃口を向けるミントン。
ランスはバリケードを無視して送達を渡そうとし、ミントンに撃たれて死亡(*T^T)

ついに!クリスがライフルを持って「部下たちを集めろ!」となっちゃう。
作戦を練り、指示を与え、「勝つまで諦めるな」と声を上げて乗り込んでいく。

待ち受けるミントンたち。

戦いの火蓋が切って落とされようとした!その時!
ジャレッドが介入。クリスに「30分だけ時間が欲しい」と言う。
ダイナマイトを抱えたジャレッドが向かったのは、ダム。

クライマックスは!ダム崩壊!
ぜーーんぶ!ダム崩壊で流されちゃう。

さて、一連の「農場主vsゴールデン・ムーン社の事件」で州最高裁判所は、農業主たちの主張を支持。完全勝訴となる。

カリフォルニアの未来は明るい(*’ω’ノノ゙☆パチパチ

フィルマークスのキャスト欄には無いけどね。クリス・フェリスの農場で働く古株の農作業員イーノック役で、ジョージ・"ギャビー"・ヘイズが出演しとる。観たら分かるレベルで出とるから(笑)映画のエンドロールにもジョージ・ヘイズってクレジットされとるからね👍
採掘現場に乗り込む時には「お前は後方で馬の番をしてくれ」と言われてチクショーとなったり、濁流を馬と一緒に泳ぐ姿も見られるし、愉快な歌声も聞けちゃうよ👍
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