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わが谷は緑なりきのshamoのレビュー・感想・評価

わが谷は緑なりき(1941年製作の映画)
3.8
産業革命時の炭鉱の町に生きる一家のお話。産業革命の波は、炭鉱の町の人々を失業に追いやり生活や心を徐々に蝕んでいきます。それは主人公一家も例外では無く、時には家族間の対立を生み、息子たちは職を求めて一人、また一人と町を出ていきます。命がけの炭鉱作業は一家を襲い、学校を主席で卒業した主人公の人生を変えていくことになります。
不器用ながらも家族を愛し自分の仕事に誇りを持つ父親、いざという時に立ち上がる母親、弟を可愛がる兄や姉達。幸せな時間はもう戻ることは出来ませんが、主人公の心の中にたしかに生き続けているのです。
「ほとんどの炭じんは落ちるが、一部は体にシミを残す、これは鉱員の勲章だ。いくら擦ったって勲章は消えないやしない」
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