「敷地に住みたい」
「助けてくれ」
戦争から故郷に帰ってきた若者ビンセント・ブルースは、ひとの役に立つ仕事に就きたいと地元の〈ポプラ山荘〉に就職する。そこは、富裕層向けの精神疾患療養施設。作業療法士見習いとして働くことになったビンセントは、統合失調症の美女リリスを担当することになる。優しく芸術に秀でたリリスは施設のマドンナ的存在だが、男性患者に思わせぶりな態度を見せて危険な目に遭わせることもあった。それを知ったビンセントは細心の注意を払うのだが、やがてその美貌に抗えなくなり…
「リリス」
名匠ロバート・ロッセンの日本未公開作品。主演はウォーレン・ベイティ、タイトルロールのリリスはジーン・セバーグです。彼女のコケティッシュな魅力が本作最大のウリ。患者スティーブン役がピーター・フォンダで、ドクター役でキム・ハンターも登場。元カノの旦那役で映画初出演のジーン・ハックマンも印象的。
映像的にはフランス映画的美しさもあるけど、ある意味サイコスリラー。一番病んでいるのは誰か?という話ですよ。ビンセントの母親に対する言及を故意に避けているのもミソ。