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シルミド/SILMIDOのsnowのネタバレレビュー・内容・結末

シルミド/SILMIDO(2003年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

沢山ある南北問題映画
名作改めて鑑賞。

1971年8月23日に韓国シルミド事件。
1968年北朝鮮による韓国大統領府襲撃未遂事件が発生し韓国政府はその報復として金日成暗殺計画、
報復で北朝鮮のキム・イルソン主席を暗殺のため、韓国政府は死刑囚を含む凶悪犯31人から成る工作部隊684部隊を結成、
過酷な演習行った島:実尾島(シルミド)。
3年間の厳しい訓練に耐え続け、北朝鮮へ向けた『殺人兵器』に育てられた彼らだったが、南北和解ムードのなか、作戦が中断。

三十年以上、「韓国史上最大のタブー」といわれてきた事件衝撃の実話。

いまは観光地にもなってる実尾島(シルミド)
仁川空港から7キロほどにる無人島
(韓ドラ名作『天国の階段』のロケ地でもある)

684極秘部隊は北朝鮮へゲリラ襲撃する一歩手前で国際情勢の変化によって中止。
部隊が北朝鮮に送られることはなく、この部隊存在そのものが、韓国政府にとっては、不都合になり(勝手すぎる...)
命令出ないまま、3年以上にわたって続いた訓練。徐々に待遇も悪化し、隊員は不満を募らせ、1971年8月、警備を担当する兵士との銃撃戦の末、武装した部隊の隊員24人が、島を脱出。バスを奪って、首都ソウルにある大統領府へ抗議に向う。

映画内では極秘部隊隊員は死刑囚だが、実際、映画公開後2005年、韓国政府が初めての調査に乗り出し、1年近くにわたる調査の結果、もともと、隊員は死刑囚や犯罪歴のある人物だとされていたが、守るつもりもない条件を提示して、民間人を募集していたことなどが明らかになる。
隊員のうち、4人が生き残るも、翌年、死刑となる。
遺族は50年近く事実をしらないまま
まだ遺骨も行方不明など事実解明されずに戦う遺族さまいらっしゃると。

空軍指導部隊、684極秘部隊に
連帯感生まれたところの射殺命令場面など
苦しすぎた。
映画ヒットがきっかけで再捜査となったシルミド事件、こんなセンシティブ案件がよく映画公開でき国内不祥事を映画にしたことで国側が事実を認め意味ある映画と感じた。

内容はとても残酷ながら
キャスト素晴らしかった。
空軍准尉:アン・ソンギ
空軍兵鬼教官ホ・ジュノ
684部隊第1班長:チョン・ジェヨン
684部隊第3班長:ソル・ギョング
684隊員:オム・テウン、キム・ガンウなど

2004 第41回 大鐘賞映画祭/男優助演賞(ホ・ジュノ),脚色賞(キム・ヒジェ)                企画賞(キム・ヒョンジュン),審査員特別賞    
2004 第12回 利川春史大賞映画祭/審査委員特別賞    
2004 第25回 青龍映画賞/最優秀作品賞,監督賞,男優助演賞(チョン・ジェヨン)    2004 第27回 黄金撮影賞授賞式/銅賞(キム・ソンボク)    
2004 第40回 百想芸術大賞大賞(カン・ウソク)

〈2021.5.28. nikkei.comより〉
2021年5月
再調査が昨年の法改正で可能になった。過去の軍事政権の人権侵害などの解明を進める文在寅(ムン・ジェイン)政権の肝煎りだ。ただ、調査が政治に翻弄されるリスクは拭えない。来年5月に発足する次期政権が積極的とは限らないからだ。遺族シムさんは「あと1年で進展させなければ、再びうやむやになってしまう」と懸念している。(ソウル=恩地洋介)

2022.1月
再調査決定記事以降続報はみかけない
きがする... 
すこしでも前進することを願うばかり。
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