トラックの荷台で皆で夜空を見上げるなんてロマンがありそうだが、それが上を向いたまま動かない、一瞥もくれない、人形のように生気の抜けた集団だとしたら話は別で、乗っているというより積まれてるという感じでなんとも気味が悪い。
全体的にローテンションで発症者とそうでない者の間の垣根が低く、意思があるのかないのかわからない。ただ人がそこにいるだけなのに怖い。魂の抜け方の塩梅とカットを切り上げる間がいい。たまにじっとこちらを見てくる者がいて、『霊のうごめく家』の突っ立ちおじさんみたいな厭さがある。見られるって嫌だな、いつから見られていたのか。集団で捕食するシーンは引きの画で、動物か虫みたいだ。