優等生達で編成された学校の秩序を守る自警団の暴走を描いた同年のキアヌ・リーヴス主演の「ザ・ブラザーフッド」と共通する内容のアルバート・ピュン監督による「007/消されたライセンス」ボンドガールのキャリー・ローウェルや「クリスティーン」のジョン・ストックウェル（彼は脚本にも参加）ら主演の学園バイオレンス。日本ではビーバップだの奇面組の時代に殺戮クラブとは流石アメリカという感じ（笑）。

新聞部に所属する主人公が自警団のメンバーと仲良くなり、元々つるんでいた友人と距離ができる中彼らの陰謀が明らかとなっていく・・というのが大まかな流れ。マークされた生徒はフェイントながらトラップで逆さ吊り状態で銃殺されそうになったり木を使いほぼ首吊り状態にされたりとネチネチと追い詰められる様が適度に不快。

裏切り者は抹殺、自警団の彼氏についていけなくなった彼女が主人公に協力する等ベタな展開に加え黒幕の正体も意外性は無く、例えばイヤリングを剥ぎ取る所はじめ生徒を襲撃する際にはもっと過激且つ切れ味有る演出が欲しかった所ですが、ユルい作品が多いピュン監督の中では比較的上手くまとまっており悲劇を通じて修復される友情が描けてたりと、淡泊な終わり方だった前述の「ザ・ブラザーフッド」より軍配が上がる印象。

80s中盤から後半らしい青白いライティングによる妖しい雰囲気も悪く無く、モヒカンでヒャッハー系な外見ながら根は悪い奴ではない主人公の友人はやたらキャラが濃くハイテク機能満載のフォード・マスタングに乗ってたりデッド・ケネディーズのコンサートに誘ったと思えばバニー・マニロウはどう？とナンパする様が笑えるし、翌年の同じくピュン監督「マネートラップ／危ない天使」では主人公に採用ながらいまいち魅力を活かし切れてなかったキャリー・ローウェルは元モデルというのも納得のスタイル映えるハイレグ水着やセミヌードも披露し、ベレー帽＋ニット肩掛けコーデはお洒落。

「バタリアン」と「13金」Part5とPart６にそれぞれ出演のミゲル・Ａ・ヌネス・ジュニアとトム・マシューズも出演してますが前述のジョン・ストックウェル同様現在は監督として活動しているドン・マイケル・ポールも自警団のメンバーの一人を演じており、凄くメジャーじゃなくともそれなりの地位を築いている面々顔を揃えています。

また、セレブ高校が舞台らしく当時最新型のシボレー・コルベットやポルシェ・944らしき車種も登場するのが特徴で、ロバート・パーマーにファイン・ヤング・カニバルズ、デペッシュ・モード、ローン・ジャスティスやブラック・ウフル、ローズ・オブ・ザ・ニュー・チャーチ等様々な歌手＆グループの曲が挿入歌に採用されてるのも嬉しい所。

内容的には3.5か3.6ながら好きな80sテイスト満載で少し加点しました。

• #ジャケ写登録ありがとうございました

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