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ハードエイトのyokoのレビュー・感想・評価

ハードエイト(1996年製作の映画)
3.8
最初の仕組みがわからない。システムの隙間をついたアービトラージ的な手法なのかな。感覚としてはなんとなくわかるが、おそらく今のカジノでは無理だろう。
PTAデビュー作なのにキャストが豪華。パルトローのアバズレっぷりはなかなか。PTAはちょっとっていう人は逆に楽しめそう。ある意味不思議な作品。カジノを扱ってはいるがギャンブルのハラハラドキドキはない。

漂う上品なタランティーノ感、
もしくは下品なスパイゲーム
1回目はシドニー(たまにデニーロに見えるw)の意図がわからないのだが、2回目見直すと泣ける。ずっとタイミングを伺っていたのだろう。諸事情で、片親になった主人公、そのあと母親の葬式、独り身で葬式代をギャンブルで溶かしうなだれる、ある種の付け入る隙をずっと探していた。贖罪の。彼の計算高さコツコツさ優しさは、接触前から開始されていた。

主人公は駆け引きしようと大物ぶり後部座席につくも、すぐに後部座席から前に移動して、寂しいのか根が優しいのだろう。マッチのエピソードはすごくPTAぽくくだらなく好きだが、そういうエピソードがあと2.3見たかった。

ホフマンは美男子でもワイルドでもないが、いっときのブラピみたいな表情を見せるのが面白い。笑ってないが挑発的にハハッと低めに笑い声をちらつかせたかと思うと、アゲアゲな感じてギャンブル狂を演じるもどこか虚無を無視できない感じ。まあストーリーには絡んでないかな。面白いのは対決じゃなくて同じ手を張るところかな。
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